カフェインの摂取を禁じられて
以前、病気でカフェインの摂取を控えるように言われたとき、真っ先に考えたことがお茶飲めないの?ということでした。私はコーヒーと緑茶をこよなく愛する人なので、この2つを断たれると発狂してしまうのではないかしら?
かかっている医師に、「一日にカフェインをどれくらい摂っているの?」と聞かれて、「今は(ここを強調)コーヒーを2,3杯か緑茶なら5,6杯飲んでます。」と答えると、あらあら、まぁ、という表情になって、「カフェインを摂らないと眠いの?」と聞かれてしまう。
「いえ、仕事をしていた時の悪い習慣で、特に眠いわけではないです。(これが後から大変なことを隠蔽していたことが発覚するのはまた別の話に)」とさらに答えると、先生は「できるだけ1杯程度に抑えて、水分補給は水かカフェインのないものにしてね。」と指導されてしまいました。
さて、自分でも飲みすぎかなとは思ってはいたけれど、カフェインを控えろなんてと言われて、どうしたものか考えてしまいます。
ディカフェの緑茶ってあるのかな
実はアメリカにはデカフェのお茶やコーヒーはたくさんあります。コーヒーもDecafでも十分美味しいものがあるので、コーヒーは心配していないのですが、問題は緑茶。日本茶専門店から取り寄せた、とっておきの日本茶が飲めないのはかなりのストレスです。あの一煎目の翡翠色のお茶。まろやかな甘みと渋みの絶妙なハーモニー。ああ、あれが飲めないなんて!
そこで、ふと思ったのです。ひょっとしたらdecafの緑茶もあるのかな?と。
いろいろ検索した結果、いつも紅茶を調達しているHarney&SonsでDecafのJapanese Senchaがあったのです。日本茶専門店ほどではないにしても、彼らの選ぶ日本茶も結構良いものがある。日本でもDecafの日本茶なんて聞いたことないけれど、まぁここのお茶にハズレはないだろうと早速オーダーしてみました。
デカフェの煎茶を買った結果
ごめんなさい、結論だけ先に言うと私には受け入れ難いお味でした。これを煎茶と呼んで良いと思ってるの!!と思わず出たのでした。Harney&sonsは全米でもお茶がおいしいお店です。そこで自分史上、最高に不味いお茶を買ってしまうなんて夢にも思いませんでした。
カフェインを控えないといけないけれど、日本茶も飲まないと生きていけない、そんなほんの出来心でデカフェの煎茶を購入したのです。しかし、届いた小包には、予想外に大きな袋が入っていたのです。
もう開封する前から怪しさ満載ですよね。だって煎茶ってそんなに嵩張らないですから!でも、でも、Harney&Sonsだから...と自分に言い聞かせて、早速開封してみました。中身は薄茶色の、かつて煎茶であったであろうものがどっさり入っていたのです。「ああ、これは失敗したかも」と思いながらも、お湯を沸かしてお茶を淹れてみました。
もう想像以上に不味かった(ごめんなさい、このような強い表現は避けるべきだとはわかっていますが、他に表現が思いつかない、そしてこれはあくまで個人の感想です)。お湯を注した時に立ち上る匂い(香りじゃないことに注意)からもうこれは違う感がほとばしっていました。そして口に含んだ時、何とも言えない感想が湧き出ました。「ウーロン茶の10杯目?」。これをDecafの煎茶と名乗るのは日本人としては許せないほどの出枯らし感。再度口にするのも躊躇する不味さ。とは言っても買ってしまったから消費しないわけにはいかない、しかも1ポンド入り。ポップコーンの袋?と言うほど入っています。どうしよう・・・。
リメイクでほうじ茶にした
焙じる前(右)と焙じた後(左)
私が子供の頃には、近所にまだちゃんとした量り売りのお茶屋さんがあって、その店頭にはほうじ茶を焙煎する機械がありました。商店街にある、そのお茶屋さんのそばを通りかかると、ほうじ茶の煎られる良い香りがしたものです。
子供の頃の記憶なのでだいぶ曖昧なのですが、ぐるぐる回転するドラムに茶葉が入っていてストーブのような形のもので煎られていた気がします。きっと、あれは焦がさないようにするためのドラムだと思うので、自分でほうじ茶を作るなら、まずはフライパンで少量を焦がさないように煎ってみることにしました。
胡麻を煎る時のように、常に茶葉をゆすって焦がさないようにして弱火で煎ってみました。
しばらくすると良いほうじ茶色に変わってきて、ほうじ茶の香りがしてきました。でも、お店のほうじ茶程の香りはありません。もう少し程よい色に変って良い香りがしてきてから火から下ろし淹れてみます。
あ!ほうじ茶だ!紛れもなくほうじ茶だ!あの不味いお茶が見事にほうじ茶として生まれ変わった瞬間でした。
ほうじ茶は好きなのでこれなら消費できそうです。しかもデカフェなので夜も安心して飲めるじゃないですか。お茶筒に入る分だけ焙じておけば消費できそうです。無駄にするかと思ったデカフェの煎茶、生まれ変わってよかったです。
※もしデカフェの煎茶を楽しんでいる方がいたら気分を害してごめんなさい。個人的な感想ですのでお許しください。
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