アメリカで私が主治医(Family doctor, Primary Care Physician)を見つけた方法

9/03/2023

California アメリカ 医療 暮らし

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Photo by cottonbro studio:
アメリカで医療を受けるということは、英語が母国語ではない者にとってはとてつもなく大きな障壁に見えると思います。

私も初めはそうでした。多少英語ができても、医療用語は専門性の高い用語ですし、日本とは表現のニュアンスが異なります。ですから私が受けた医療についてブログにすることにより誰かのお役に立てるかな?と思ったりもするのです。

保険制度が・・・、医療費が・・・、ということはそういったことに詳しいサイトや本が山ほどあるのでそちらを見ていただく方が良いです(書くと長いので)。
そもそも、まず、初めの一歩の主治医をどうやって決めたらよいかがわかりませんよね。

主治医の見つけ方

日本でも”かかりつけ医”という考え方が定着しつつあります。信頼のおけるかかりつけ医がいることは、自分の健康を維持するうえでとても心強い味方になります。アメリカにおいても主治医を見つけることは年齢を重ねていく毎にとても心強い味方になります。

アメリカで生活していく上で医療にかかるということは、システム上、主治医を選ばないと先に進めません。それには、加入している医療保険会社から提供される医師リストから選んだり、誰かの紹介だったり、選ぶ方法はたくさんあります。
医療保険のプランがHMOの場合、保険会社の選んだPhysicianが担当主治医になります。(変更することが可能な場合もあります)

自分で選ぶことができる場合(PPO等)、まずは大きく2つ。大人だけなのか、子供も診てもらうのか、で考えると良いと思います。

主治医の名称はFamily DoctorやPCP(Primary Care PhysicianまたはProvider)と呼ばれます。この2つの違いは単なる便宜上の呼び名の違いで子供を含めた家族を診るのか、大人だけを診るのかで、Family DoctorもPCPに属します。

お子さんやこれからお子さんを希望する場合は Family practiceの診療資格を持つ医師の方が新生児からお年寄りまで幅広い年齢層を診てくれます。

一方、大人だけの場合、Family PracticeやInternal Medicine(いわゆる内科医)の診療資格を持つ医師がPrimary Care Physicianとして選ばれることもあります。選択肢が増えるという違い位でしょうか。

またどちらもGeneral Practice(一般診療)の診療資格を持つ医師がリストに上がることもあります。一般的にいわゆるプライマリケアドクターといったらこれらの診療資格をもつ医師を保険会社は承認すると思います、確認してくださいね。

PhysicianとProviderの違いは、言葉を使う場面が違う位で両方とも医師を指します。PhysicianはほぼDoctorと同じ意味を持ちますが、内科的診療をする医師に使われます。外科的診療をする医師はSurgeonが使われます。                    

Providerとは該当する医療行為を行った医療機関を含めて使います、大抵は医療サービスを提供した医師を指すことが多いですが、請求書や様々な書類の内容によっては保険会社やプログラムを示すこともあります。                           

探し方のコツ

日本人の場合、病状、症状の説明にオノマトペを使うことが多いので、まずは加入している保険会社のネットワーク内の日本人医師を探すのが良いと思います。日本人医師というだけで、母国語が共通であるという安心感はなにものにも替えられないものです。

しかし、日本人医師が割と多くいるエリアならともかく、そうではないエリアだと日本人医師という条件を取り除かないと先には進めなくなります。さて、どう絞り込んだらよいのでしょうか?

アメリカの医療機関、医療保険は患者が言語で不利益を受けないように通訳、翻訳のサービスがありますので、日本人医師でない場合でもさほど不安になる必要はありません。

私の場合、日本人医師に出会えなかった場合、まずはどんな医師に主治医になって欲しいかをイメージしました。

  • アジア人がかかりやすい疾病に詳しい
やはり人種によって遺伝子的にかかりやすい病気というものはあります。それを考慮していち早く気づいてもらえるか、ということは大事だと考えています。

  • アジア人の生活習慣に理解が深い
アジア人は母国の食生活をアメリカでも維持する傾向があります。米の消費もそうですし、日常的に大豆製品、海産物を多くとる食生活、塩分が過多になる傾向などに理解があるとコミュニケーションがスムーズにいくのではないかな、と考えています。

  • もちろんネットワーク内
保険のタイプがHMOならネットワーク内の医師が紹介されますが、PPOならネットワーク外でも診てもらえてしまい、後で全額自己負担でした、あるいはOut-of-Pocket Maximumに達するまでは〇%自己負担など保険によって変わりますのでここは必ず押さえておきます。

  • 信頼のおける病院とAffiliateがある
大抵の医師のプロファイルにはどこの病院と提携(便宜上そう訳しています)しているかが書かれています。お住まいのエリアに複数病院(Hospital, Medical Centerなど)がある場合、やはり評判の良い病院、悪い病院があります。私は病院の良いレビュー、悪いレビューを読み、私怨のこもったレビューではないもので判断していますが、そういった外来施設を使う事ができることも目安にしています。

  • 開業年数
これはその医師がどれだけの経験を積んでいるのかを判断しています。

  • 医師レビューサイトの評判
これはあまり鵜呑みにしないようにしています。感情で書き殴ったものでなく、建設的に書かれたネガティブな評価はよく読んだ方が良いです。その医師とスタッフの言動の傾向を伺い知ることができる貴重なレビューと考え判断するようにしています。

  • 身近な人の評判
これは当たればとても助かるのですが、何しろこれほど個人差のあるものもないので、話半分にしておいて、自分の感覚を大事にした方が良いです。その人には良くても自分には合わないこともあります。

こんな感じでイメージを絞り込むと...
ネットワーク内のアジア人の医師、できれば女性、40歳以降、開業歴10年以上、提携先〇〇Hospita△△Medical Center、と絞り込んでいけるわけです。中にはどこのメディカルスクール出身か、を気にする方もいますが、ここベイエリアにいる限りにおいてはもう人に依るところが大きいと感じています。

これはね、人の数だけいろいろと聞くのですよ。それを総合するともう人に依るところが大きいとしか言えないのです。

また、優先度は低いのですが、選択肢の中にIndependentか医療グループ所属かというのもあります。またその医療グループはどんな電子カルテシステム採用しているかなども参考にすることがあります。

このようにして、私が日本で受けた人間ドックの異常所見をアメリカで診てもらうために選んだのは、内科的疾患があったので、Internal Medicineの診療資格を持つ韓国系の初老の男性医師でした。

初めてこのドクターのオフィスへ行った時は、念の為に旦那に付き添ってもらいましたが、受付の方も感じがよく、先生も私が持参した日本語の人間ドックの書類を受け取って一緒にディスカッションしてくれました。他にも日本人の患者さんもいるそうです。

初診では、問診票に記入して、今までのワクチンの接種記録や、飲んでいる薬、病歴等を細かく記入します。そして、まずはチェックアップをお願いすることになると思います。女性はAnnual check-upに(産)婦人科も該当するのですが、これも主治医から紹介してもらうことになります。もちろんPPOなら自力で探すことも可能です。

医療への最初の入り口の主治医を選ぶ際、相性というものはとても大事です。それと同時に、事務スタッフを含めて、保険を熟知しているかも大きく左右されます。親身になってくれる先生は、保険の種類を考慮して検査や処方箋を出してくれます。これは本当にありがたいことです。

失敗しても良いのです、HMOもPPOも他の医師を選んでよいのです。HMOの場合は医師を変えたいときは何らかの手続きが必要になりますが、変えることができます。どうしても合わなければ変えても良いのです。また、最初の印象や直観は概ね正しいことがありますので、自分に合わなかったら気兼ねせず他を当たることをお勧めします。

最後になりますが、私は留学生ではありませんし、駐在でもない永住者です。私が語れるのは一般的なアメリカ市民と同等の医療サービスの受け方です。そして私は十分な医療サービスを受けられる医療保険を買っています。

私のブログに来て下さる方は、私のブログの中の人気の記事のランキングを見ての通り、きっとアメリカで生活を立ち上げて、ちょっと困っていることがあって記事をみつけてくださったのだと思う。

日本ならどこで何が手に入るかすぐに想像できるのに、こちらだとちょっと勝手が違うから戸惑いますよね。私の試行錯誤の過程が誰かのお役に立つのならとてもうれしいです。




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ネコノツマコ、アメリカ カリフォルニア州在住。50代夫婦二人暮らし。アメリカ移住の生活の様子を気が向いた時に書いています。

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