以前、日本で受けた人間ドックに異常があってアメリカで治療を受けることにした、というブログ記事を書きました。
専門医に予約を取った後のことを少しまとめていきます。
予約を取ったらquestionnaireを探す
専門医の予約が無事に取れたら、まずやっておきたいことはその診療科の問診票をネットから探しておくことです。私は何もかも初めてだったので、その時は準備できなかったのですが、今にして思うと、これはぜひ準備しておきたいことの一つです。
英語では問診票はquestionnaireと言います。どの診療科でも初診では必ず問診票に記入をすることになります。下準備なしで臨むとこれがすごく時間がかかるのです。日本の問診票とは少し異なる内容で、診てもらう診療科によってその内容が多岐にわたります。しかもかなり詳細に書かなくてはなりません。
それもすべて英語・・・。医療用語に長けていないともうスマホ片手に翻訳しながらの作業となり、かなり時間がかかると考えてよいです。
ネット上にあるquestionnaireは、必ずしもこれから診てもらうクリニックの物でなくても大丈夫です。クリニックごとに問診票の様式や内容は若干異なりますが、内容が大きく異なることはあまりありませんでした。(私の経験上では)
診察を受ける科によって内容がより専門的になっていきます。事前に病名や症状の名称、いつから、どのように、などを日本語で下調べをして記入してまとめておきます。実際に診察を受ける前に渡される問診票の記入は、下調べした内容を参照しながらできるので、ずいぶんと楽になります。
問診票の記入を助ける下準備
- Medication Listを作っておく
いつも飲んでいる薬はOTC(処方箋なしで買える市販薬)を含め、ビタミン剤などのサプリメント、塗り薬や目薬などを製品名または薬剤名で全部リストしておきます。その際、アイテムごとに量と用法も必ず明記します。
問診票には必ず薬の一覧を記入する項目があるのですが、薬品名はスペルが難しいので、このリストを参照するか、このリストを渡してしまいます。(結局後で事務の方がカルテに入力するので、読みやすい方が良い)
- ワクチンリストも作っておく
日本からアメリカへ来るときにビザの申請にワクチンリストがあったと思いますが、同様に生まれてから今までに受けたワクチンをリストにしておきます。(受けていない場合は受けていないと言えばよい)
- 両親、兄弟姉妹の病歴のリスト
遺伝的要因を考慮する必要があるかどうかを判断するために、両親や兄弟姉妹の病歴を書きます。これは診療科によるものかもしれませんが、私はすべての診療科で書きました。
- アレルギーのリスト
アレルギーのリストも必ず用意しておきます。
保険のネットワーク内の薬局を探しておく
処方箋を受け取り、薬を受け取るために、加入している医療保険のネットワーク内の薬局を探しておきます。アメリカでは電子処方箋が進んでいて、医師が患者の指定する薬局へ直接処方箋を送ってくれます。初診の際に、どこの薬局を指定するか尋ねられますので、事前に探しておきましょう。
私のかかっているクリニックでは、診察のたびに指定薬局に変更がないかどうか尋ねてくれるので、変更したい時はそこで伝えれば大丈夫です。
問診票を記入するとき
問診票を記入するとき、まず書くのが「なぜあなたはここへ来たのか」です。実際には
- What brings you here today?
- What's the reason for your visit?
という表現が使われると思います。ここで「主治医に紹介されたから」と書いてはいけませんよ。これは主訴といって、以下の3つの要素から構成されます。
- 症状:患者が感じる不快感や違和感
- 発症様式:症状がいつ、どのように始まったか
- 悪化因子:症状を悪化させるもの
- 1ヶ月前に日本で受けた胃カメラに異常があった
- 始まりは覚えていないが、時折、胃が絞られるような痛みがあり、特に空腹時や起床時に強く感じる。
- フライなどの脂の多いものを食べた時や、ストレスを感じると痛む
あと、忘れがちなのですが、自分の体重や身長をポンドとフィートにしておきましょう。その場で計ってくれることの方が多いのですが、たまに書かされることもあるので、念のため換算しておきます。
長いでしょう?これらの下準備をしないと、これを現地で診察前に済ませないといけないのです。私はなんの下準備をせずに行ったので、スマホで調べながらがんばりました。それだけで、すごく疲れました。
まとめ
私のような母国語が英語ではなく、またアメリカで教育を受けていない者には、慣れるまでは問診票はとても難しく、めんどくさいものです。それを少しでもスムーズにできるようにするために、
- 事前に問診票を準備しておく
- 薬のリスト、ワクチンリストを用意しておく(リストそのものを渡す場合は氏名を書いておく)
- 薬局を探しておく
- そして、なにより大事なのは専門医への受診理由(主訴)をきちんと説明できるように準備しておくことです。
そして、以前にも触れましたが、電子カルテシステムを採用しているクリニックだと、一度その医療グループで診察を受けると、同じグループ内の異なる診療科でも電子的に問診票に答えることができてとても便利です。
後は、日本の人間ドックの内容を簡単に英語に翻訳しておいたり、画像データがあれば渡せるように(コピーなどを作成する)しておく、アメリカで受けた検査結果なども渡せるようにしておくと、自分の状態を把握してもらいやすくなります。
私の経験がどなたかのお役に立てれば幸いです。
ワンポイント英語
問診票=Questionnarie(s)
受付では名前(Last nameから聞かれることが多い)を告げるとDOB(date of birth)を聞かれ、初診の場合はInsurance CardとID(Driver's License)などのPhoto IDを渡します。場所によってはSSNを聞かれることもあります。(SSNカードは絶対他人に渡さない)
必要があればCopayを払います(大抵前払い)。私の場合は専門医は$30、PCPは$10くらいかな。
そのあと問診票を
"Please fill out this questionnaire before seeing the doctor."
"Please fill in this questionnaire and leave it at the front desk."
"Please complete this questionnaire." と言って渡されます。どちらも問診票に記入してくださいね、という表現です。さぁ、頑張って記入してくださいね!
人間ドック=full medical checkupまたは、より多岐にわたって受けた場合、Comprehensive medical checkupとかいうと、アメリカのAnnual checkupより詳細な検診を受けたという表現に近くなります。
画像データ=images(/ˈɪmɪdʒɪz/), 発音はイミジズに近く、イメージズは×。アクセントは先頭のIに。
例えば、here are the images from my upper gastrointestinal endoscopy.など画像診断のデータの説明にimagesを使います。
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