カリフォルニアの衣替え

東京からカリフォルニアに引っ越して、もうすぐ10年。日本と比べて、衣替えの習慣が大きく異なることに、今でも驚きを隠せない。

日本では四季折々の変化を楽しむ文化が根付いていますよね。春には桜を楽しみ、夏はかき氷、秋は紅葉、そして冬は鍋パーティー！それに合わせて、季節に合わせて服装を変える習慣がありますよね。こんなことを言うのは私だけかもしれませんが、こちらの北カリフォルニアでは、その感覚がまるで違うんです。

カリフォルニアは、日本より気候が温暖で、冬でも雪が降らない地域も多い。もちろん、私が住んでいる北カリフォルニアでは、冬になるとセーターやジャケットを引っ張り出す感じは同じなんだけど、ここで違うのは夏物をしまわないこと。

朝晩冷え込んでくると、さすがに冬物を手に取りやすい場所に移動させておくのですが、たまに、恐ろしく暖かい、いや、暖かいを通り越して暑い日があったりするのです。そのため、年中クローゼットの定位置にあるのが半袖やノースリーブ、ヨガパンツといった夏物、というかもはやオールシーズン物ですね。

この季節感のなさ、年中夏物がクローゼットに陣取っていることに、私も最初はかなりイラついていましたが、ようやくそれがここなんだなって思えるようになりました。日本とは違うんだけど、それがまたカリフォルニアならではの魅力かもしれない。新しい文化に触れることで、自分の考え方も変わるんだなって感じるのでした。

日本では、衣替えは季節の移ろいを感じる大切な行事です。春になると、冬の間に着ていたコートやセーターなどを押し入れにしまい、代わりに、春らしい明るい色の服を取り出す。夏になると、冬の間にしまっていた夏服を取り出して、クローゼットに収納する。

そんな衣替えは、ただ服を交換するだけでなく、季節の移ろいを意識し、新しい気持ちで生活を始めるきっかけにもなりますよね。日本では、衣替えは特別なイベントのように感じられるのです。

カリフォルニアでは、日本のような衣替えの習慣はないけれども、季節感を感じることは、どこに住んでいても大切なことだと思う。カリフォルニアでは、冬でもたまに暑い日があることを覚えておくと、衣装選びに役立つと思います。

また、年中半袖・短パンで過ごせるカリフォルニアですが、それでもちゃんと季節感を感じることができます。特に旬の食べ物は季節を感じとることができますよね。またホリデー特有の雰囲気は秋や冬の到来を明確に感じます。

日本で着ていたようなロングブーツを履いて秋・冬物を着て街を歩く、なんてことはほとんどなくなってしまったけれど、意識的に季節を感じ取るようにすることで、より豊かな生活を送ることができるのかなと思うこの頃です。

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