海外からの相続放棄

8/19/2022

つぶやき 相続放棄

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コロナ禍で不意に訪れた親の死


突然もたらされた親族の訃報。遠くに住んでいるせいか、正直いうと悲しみより手続きが厄介だな、と感じてしまいました。あまり両親とはよい関係ではなかったせいか、様々な家庭の事情から私は相続放棄を行いました。

海外から帰国せずに手続きを行うにはどうすればよいのでしょうか。



国際司法書士を探す


私は海外の事情にも詳しい司法書士事務所を探しました。幸いいくつかの事務所が検索にヒットし、親の居住地に近い場所に事務所があるところとコンタクトを取りました。
複数の事務所に連絡を取ったところ、海外在住者からの依頼を多く受けている事務所にお願いしました。

相続放棄は自力でもできる、ただし、日本にいるならね。自分でフォームに記入をし、必要とされる書類を添付して裁判所へだせばよいだけ。だが、海外にいるとそれがとてもハードルが高い、とにかく役所絡みの書類が手に入れにくい。しかも国際郵便もいつ届くかわからないので、(相続放棄手続きは期限がある)プロに任せることにしたのでした。

事務所から送られてきた書類と委任状に記入をし、国際速達便(料金は高いけれど、私はDHL推奨)で書類を送り返すと、委任状に基づいて役所から戸籍などの書類を代理で調達してもらえます。
私は親の居住地も自分の本籍もすべて東京都内でしたので、割と早くすべての書類が揃い、裁判所に受理してもらうことができましたが、親の本籍地、自分の本籍地、親族の本籍地などが分散しているとかなり時間がかかりそうです。

本来は裁判所がいったん申立を受理した後、申請者の住所へ照会書が送付され、そこにさらに記入を行ったりするわけですが、今回はコロナ禍で海外在住ということで事務所が代理で受け取ってくれ、スキャンされた書類にサインして、原本のPDFイメージファイルを印刷したものでも(国際郵便事情を鑑みて)裁判所は受理してくれました。もちろん、原本は必要に応じて提出できるように保管しておきます。

このようなやりとりを経て、海外から無事に相続放棄手続きを完了することができました。

かかった費用は


国際速達便 DHL利用 約52ドル
国際司法書士事務所報酬 約80,000円(諸費用込み)

これを高いととるか、安いととるかは個々のおかれた事情にもよると思います。

飛行機を手配し、滞在先を確保し(コロナで強制隔離されたとしたら、滞在予定先のキャンセル料など)役所や裁判所を駆け回る労力を考えたら(私には)安いというか、こんなにしてもらってありがたい!と感じました。




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*About

ネコノツマコ、アメリカ カリフォルニア州在住。50代夫婦二人暮らし。アメリカ移住の生活の様子を気が向いた時に書いています。

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