アメリカ生活10年目の答え合わせ。土鍋とおひつのある風景

5/09/2026

California キッチン ツールの紹介 雑談 日本製品 暮らし

アメリカのダイニングテーブルに炊き立ての土鍋ご飯とおひつにはいったご飯の紹介



10年目の答え合わせ

アメリカに来て10年。
持ってきた荷物の中には、使わなくなったものも、現地で買い替えたものもたくさんあります。

その中で、意外にも「これを持ってきてよかった」と、使うたびにしみじみ思うのが——
炊飯用の土鍋と、陶器のおひつ でした。

当時は「かさばるかな?」と迷いながら詰め込んだもの。
けれど今の私には、炊飯器よりずっと、この土地の暮らしに馴染んでいます。

停電が多いからこそ、一番頼れる存在

アメリカで暮らして驚いたのが、停電の多さと復旧の遅さ。
日本であの震災を経験したときに痛感した「ガスさえあればなんとかなる」は、ここでもそのまま通用しました。

電気がなくてもご飯は炊ける。  
突然の停電でも、カセットコンロさえあればいつも通り。
外が暗くても、ほかほかの土鍋ご飯があるだけで「なんとかなる」と思える自分がいます。

いつからかな、気づけば、炊飯器を使わなくなってもう20年。
高機能な炊飯器はたくさんあるけれど、火加減を見ながら炊く土鍋ご飯の音や、おこげの香りは、もう私には欠かせないもの。

日本ではどこにでも売っている普通の炊飯土鍋が、異国の地で「今日もおいしく炊けたよ」  と、いちばんの安心をくれる道具になりました。

カリフォルニアの乾燥と、陶器のおひつ

もう一つ、私の食卓に欠かせないのが 萬古焼のおひつ です。

木のおひつにも憧れはあるけれど、カリフォルニアの乾燥した空気を考えると、日常使いには少し気を遣うもの。そこで選んだのが、渡米前たまたまホームセンターで手にした陶器製のおひつでした。決して高価なものではないのに、この土地の気候に驚くほど合っていたんです。

手ごわいカリフォルニアの乾燥を逆手に取る、古くからの日本の知恵。
萬古焼が余分な水分を吸い、レンジで温めるときにそれをふわっと戻してくれる。木のようにカビや割れを気にしすぎる必要もなく、気楽に使い続けられるのも大きな魅力です。

「保温」より「移す」という心地よさ

炊飯器の保温は便利だけれど、時間が経つとどうしても味が落ちる。
夫婦二人の「食べきれそうで食べきれない」微妙な量も、このおひつがすっきり解決してくれました。

炊き上がったら、今食べない分をさっと移すだけ。
夜に炊いておけば、翌朝はレンジで温めるだけで、炊きたてのような香りが戻ってきます。

おにぎりを握る前にほどよく粗熱をとったり、炊きあがりが偏りがちな「もち麦」をご飯とまんべんなく混ぜ合わせたり。
おひつに向かう時間は、ご飯への愛着が深まるひと時でもあります。

10年目のスタンダード

正直、「ないと困る」ほど切実なものではなかったのかもしれません。
でも10年経った今、これがない食卓はもう想像できません。

渡米前、荷物リストを前に「これいるかな?」と悩みながら、とりあえず詰め込んだ土鍋とおひつ。こちらで買おうとすると意外と高価で、通販では「割れずに届くか」も心配になります。

伝統的な日本の道具が持つ、シンプルで確かな力。  
それがアメリカの暮らしと重なったとき、私にとっての「ちょうどいい日常」が静かに形になった気がしています。

***よかったらシェアしてね***

*お知らせ

コメント欄の制限を解除しました。CAPTCHA導入により、匿名・メールアドレスなしでも投稿いただけます。お気軽にコメントを残していただけると嬉しいです!05/05/2026

*ブログ内記事の検索

* 更新情報 -Updated Posts-

QooQ